タイトル: Great King
「偉大なる王(ワン)」
原作: ニコライ・A・バイコフ
中央公論社刊「偉大なる王」今村龍夫訳
後援: 日本・中国・ロシア共同支援作品
製作: 日本・中国・ロシア共同支援プロジェクト
「偉大なる王」自然環境保全支援委員会 兼 製作実行委員会(仮称)
株式会社 ルートピクチャーズ
撮影協力: ロシア国立ボリショイサーカス(予定)
モスフィルム(予定)
配給: 世界配給
総制作費: ¥1,100,000,000-
クランク
アウト
予定:
2006年春ごろ
脚本 松山善三  ユーリ・V・カラ
監督 ユーリ・V・カラ(ロシアを拠点に活躍中)





「生きる」とは何か、「戦う」とは何か、「愛する」とは何か、伝説のアムールタイガー「王」と人間の激しくも残酷な戦いは、その虚しさが故に、命の尊碓を守りつづける、その姿に私たちは、もはや、涙だけでは何も終わらせることができない、今を生きる私たちは、もはや、雄大な自然と神のことばの前に、深い自省の念から逃れることはできないのである。20世紀初頭、中国ロシア国境を舞台に繰り広げられるこの物語は、20世紀が乗り越えることができなかった私たちの限界に、辛辣な自戒を考えさせるとともに、新しいこの世紀においても、引き続き対峠していかなければならない「自然への畏敬」と「命への尊厳」を見る者の心に強く訴えかけていくものである。


「偉大なる王」とは

アジア特産のトラの中に、体長が4メートルを超す北アムールトラ(シペリアトラ)がいる、また、その種族の中には、額に「王」、顎に「大」の二文字を持つ、地上最大・最強の特殊な家系のトラがいる。これが原生林の猟師達の畏れ敬う「偉大なる王」というトラである。彼は北アムール流域から長白山脈に広大なテリトリーを持ち、森林や川、沼、泉などの水辺に住み、昼は洞穴に潜み、タ方から外に出て、いろいろな獣や鳥を補らえて食べる、水泳や木登りも巧みである。現在、トラの獲物の草食獣が減少しているうえに、森林開発などで住居を追われ、絶滅の危機こさらされていると伝えられる。




あらすじ
祖父「王」が昇天した白頭山山麓で、王は、自由な生活を満喫しながら10年間を平穏に過ごした。心身と精神を鍛えた「王」は、一昼夜に200kmを走破でき、軽く10mをジャンプし、王者というにふさわしかった。
まさにこの地、この時期に、自然界の力の化身である「偉大なる王」が、ついに、具現したのであった。王は、10数年ぶりに故郷の地を訪れた。しかし、王は驚いた。密林だった地に製材所が騒音を立て、鉄道の駅舎があり、人間の集落があった。聞き慣れない響きの中から、高圧的で恐れを知らない、未知の人間の声が聞こえた鋭い汽笛と共に、頭から火の粉と蒸気を立て、光が闇を裂き、月の輝きを失わせつつ「ヘビ」に似た怪物(汽車)がやってきた。。
大勢の人間を運んできた。そして人間どもは、野獣や鳥たちに食物を恵んでくれる森を焼きはらい、めちゃめちゃにした。王は不快感と共に、抑えきれない憎しみに襲われ、長いうなり声を上げた。
しかし、森の全生物が震撼するその声は、喧騒音に掻き消された。無知で傲慢な人間たちの身勝手な破壊はとどまることを知らず、ますます激しさを増してくる。ついに人間を避けて森の奥に静かに暮らしていた動物たちも立ち上がり、「王」をリーダーに、反抗ののろしを上げる。
人間と動物たちの虚しいが故に壮絶な戦争が始まる。「王」と「神の大地」に畏敬を持っていた古くからの住人たちの中からも我を見失い、利己的な権益のために愚行を繰り返すハンターたちに合流する者も出てきた。
森の動物たち、人間双方に多くの犠牲を払いながら「侵略戦争」は泥沼化していく。動物たちの反抗もやがて力つき、人間たちの攻勢は最終段階に入る。「王」に集中攻撃を仕掛ける作戦である。「王」と「神の大地」への畏敬を最後まで守り抜き共生の道を探る住人たちと、権益のために愚行を繰り返すハンターたちとの尊厳を胸に、全身全霊をかけた捨て身の戦いを決意するのである。