新しい風 −若き日の依田勉三−
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新しい風 −若き日の依田勉三−

第二弾 藤原慎二氏(製作・美術プロデューサー)

明治よ、もう一度 〜ロケセット奮戦記〜

6月に大樹町尾田の掘さんの所有地をお借りすることができた時は、これで理想の開拓村が作れると喜んだものです。それほどにこの地は樹林の配置、空間、畑作り、川・・・と多くのシーンが一括してできる所でした。そして、アイヌ民族の住居「チセ」や開拓小屋を11棟建てました。葦、ヨシ、木材を地元の方の協力で集め、スタッフ4人が徹夜作業。シーンに応じての小屋作りも含めると、なんと26日間で26棟建てたことになります。

しかし、何よりも撮影中の長雨、地震等の天災。震度6の十勝沖地震の日、浜大樹ではオープンセットの小屋2棟のうち一棟は傾き、一棟は津波で500メートルも移動してバラバラ。あっ!って思いました。スタッフ・キャストは、まだ揺れ動く大地を踏みつつ、まるで依田勉三と晩成社と一同の気持ちになって、撮影を決行しているので、壊れた小屋直しはもう無我夢中。2時間で元の小屋に姿を戻した時は、妙に感動しました。

9月の北海道は、小麦が黄金色になって最高によい天気続きの月と言われていますが、2002年の9月は、いつ晴れるの?というくらい雨、雨。スタッフもキャストもドロドロになりながら、本当に勉三たちの気持ちになって映画を作って行ったと思います。鬼に角。自然の脅威は、セットに何が起るかわからない状態なので、息が抜けなかったのはしんどかったですね。でも、どんな条件になっても、早く撮影にとりかかれるように、知恵や工夫を懸命に出せた点では勉強になりました。

12月下旬の最終ロケでは恵みの雨も降って、最後は自然も私たちに微笑んでくれたと、またまた感動しました。スタッフと激論をたたかわせながら明治を再生することができ、今は、多くの人に映画「新しい風〜若き日の依田勉三〜」を観てほしい気持ちで一杯です。 開拓村セットにも注目してください!
ライトアップされたセット。シーンの進み具合で、小屋の装飾を変えていくので、休みはゼロでした。
わらぶき屋根のチセ。わらが段々になっているのが特徴。
豚小屋や馬小屋も製作。
■ 小道具や小屋の中の細部も、余すところなく明治を再現!!
鳥小屋はもちろん、小道具の大八車も製作しました。
 
開拓村の小屋の中の様子。十勝に開拓村を建てたのは、晩成社が初めてーまさに小屋作りのパイオニア!!
 
こちらは、チセの中の様子。北海道の大地を知り尽くした知恵と工夫をアイヌ民族は持っていました。

第一弾
松山善三氏(原作・脚本)
今、なぜ「依田勉三」か

第二弾
藤原慎二氏
(製作・美術プロデューサー)

明治よ、もう一度 〜ロケセット奮戦記〜

第三弾
松島哲也氏(監督)
撮影を終えて

 
文化庁 平成15年度文化庁映画芸術振興事業支援作品