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1950年代初頭、ニューヨーク。リトルイタリー界隈で凄腕のギャンブラーが評判になっていた。その男の名はモンタナ・ジョー(33)。ジョーは日系二世で、同じ二世のエディ上原(38)を片腕にマフィアが仕切る賭場を荒らしまわっていた。 |
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ラスパの大賭博会はニューヨークの5大ファミリーに対して、己の力を誇示する為のものであった。特にニューヨークで「ドンの中のドン」の座を狙う、ドミニコ・カルソ(48)がラスパのファミリーの切り崩しを企んでディーラーを殺害した事を知っていた。 |
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大賭博会は表向き、クラッシーで豪華なディナーショーを装いながら、裏ではラスベガス並みの大金が動く。カリフォルニアの成金、ハリウッドスター、そしてニューヨークからはカルソが招かれて来た。ラスパとカルソの腹のさぐり合いが始まる一方、ジョーはカルソが送り込んだ3人のプロのギャンブラーを相手にディーラーを務める。エディはフロアマンとして、その勝負を監視する。マフィアの賭場を日本人が仕切る。 |
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ラスパはシカゴファミリーと組んで、ニューヨークに対抗する新しい「コーザ・ノストラ」、シンジケションを作ると言うのだった。ジョーとエディはラスパに忠誠を誓う。 |
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ジョーとエディに選択の余地は無い。いやむしろ、2人には「願ってもない本物からのオファー」だった。シカゴへ向かう列車の中で、2人の夢と野心が、不安とない混ぜになって未来を見つめる。そしてジョーは、「イタリアンじゃない、自分にしか出来ないファミリー」の結成を心に期していた。ジョーは思い出す。 |
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ジョーは牧師の父と教師の母の間に、カリフォルニアで生まれた。1919年だった。日系移民に対する白人社会の差別と挫折はすさまじかった。親たちは、白人に頭が上がらず、ひたすら耐えて黙々と生きていた。ジョーが白人の子供たちとケンカをしても、怒鳴られるのは白人の子ではなく、いつも自分だった。「お父様たちは、何故、白人に抗議をしないのか? 卑怯だ! 臆病だ!」ジョーは14歳で家出をする。「自分の手でアメリカの自由を手にする。僕はアメリカで生まれたアメリカ人だ!」。毛布1枚を担いで、メキシコ人の季節労働者に混じって、カリフォルニアを転々とする。カードを覚え、イカサマの腕を磨いた。いつしか、スリムジョー、モンタナ・ジョーと呼ばれるギャンブラーになった。 |
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